「いせさきの教育を良くする会」(小矢野敏雄代表)は、2月4日、「小学校の英語科新設に関しての要請書」を市長・市教育委員長・教育長の3者に提出。教育長・学校教育課長や担当者らと懇談しました。
  会からは、現・元職教員、孫が小学校低学年に在学中や来年度入学という人など、十人が参加。北島・長谷田両市議も同席しました。

拙速な導入はやめよ

 会は、小学校への教科としての「英語科」導入は専門家にも異論があり文部科学省でさえ小学校5・6年生の領域活動の一つとして「外国語活動」を導入するにとどめた、日本語学習に極めて重要な低学年段階で「生活科」や「総合学習」の授業を削り無理やり「英語科」を導入するのは乱暴、と指摘。市民的な議論の場を設けるとともに、新年度での導入見送りを求めました。
  また、導入する場合には、国際標準である少人数授業(15人以下)とし、十分な研修を受けた外国語指導助手(英語を母国語とする等の外国人)や英語活動支援助手(英語が堪能な日本人)を全授業に配置すること、教職員への研修の保障と負担軽減、文章による評価とし段階付の「評定」は行わないこと、施設・設備・教具の充実などを求めました。

外国語指導助手は全員直接雇用、支援助手は増員の方向に
 
外国語指導助手の大半は派遣労働者で、かねてから日本共産党議員団は「偽装請負であり問題」と是正を求めてきました。
市教育委員会は、この問題を解消するため、新年度は全員を直接雇用に切り替えます。
  また、「英語活動支援助手があと5人いれば全ての授業に英語の先生がつくので、学校教育課として増員を予算要求している」とのことでした。
 
3年生から英文字書き小1から「評定」開始
 
参加者からは、ローマ字を学ぶ小3から英語のアルファベットを書かせるという点について「子ども達が混乱しないか?」という疑問が出されました。
また、「英語科も担任が主となるのでは英語の先生との打ち合わせや評価でより忙しくなり、子どもと触れ合う時間や作文教育で日本語の力をつけさせるゆとりが無くなってしまうのでは?」「今のような楽しい英語の時間のままで良いのに、小1から段階付けで評定されたら英語嫌いになってしまわないか?」「週一回の英語の授業で、本当に英語の力がつくのか?」等という疑問も出されました。
どれも大切な疑問ですが、教育長や課長は真正面から答えず、「グローバル化した社会で英語が必要になる」「耳から英語に慣らしていくには低学年が良い」と、議会答弁をなぞるだけでした。
4月から始まる小学校全学年での「英語科」に関心を持ち、見守っていく必要があります。