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 市民病院の経営改善が進められ、2年経過後に、取り組みの評価、経営形態の見直し(市立から民営化や独立行政法人化)について検討することになっていました。このほど経営検討審議会から評価意見書がだされました。
平成22年度、目標とした指標の14項目のうち11項目を達成し、14年ぶり黒字化が実現しました。
かかりつけ医との連携強化により、重篤患者にウエートを置いた治療。医師の処遇改善。診療材料費や委託費の大幅削減。第二売店としての院内コンビニの開設。医療事務作業補助体制の充実。診療報酬請求事務の精度向上、などの経営改善が収支改善の要因として上げられています。
 同時に国の診療報酬改定などにより、全国6割の自治体病院が黒字になったと言うことですから、これも大きな要因です。
 目標未達成項目は、手術件数、集中治療室稼働率、救急患者数の3項目です。もともと高い目標設定で、他の医療機関との連携がすすんだ事により、目標に至らなかったとの評価が出されています。
 評価書には検討委員会の意見としてその他の項目には、「公立病院として、採算に合わない事業の展開も必要だが、近隣に大きな病院が建設されることから、医療体制の充実を図り、がん治療や心臓血管外科などの得意な診療分野を市民病院の「売り」または「ブランド」として、多くの市外県外からの外来患者を獲得していくことが求められる。」との意見も付されています。
 経営改善という立場からは、こうした見地が必要なことかもしれませんが、市立病院の使命とは何かを考えさせられる意見です。
 経営形態については、黒字化を受けて当面様子を見て、平成25年度に結論を出すということになりました。
(「『きたさん』のフレッシュ便」1月29日953号から)