6月定例会では昨年応募者ゼロで休園していた三郷幼稚園を、今年も応募ゼロで休園が続き来年度には廃止する議案が出されました。
幼児教育保育の無償化で、4歳児になる前に幼稚園・保育園に通い始める子どもがほとんどとなり、4児からの募集の2年保育の幼稚園は父母から受け入れられず、豊受・茂呂・南につづいて三郷と全部廃園となります。園児が集まらないのでは廃園もやむをえないことですが、三郷幼稚園は2010年12月校舎を新築し、全面芝生の庭が特徴でした。
子供が転んで危ないということで芝は取り払い、さらに建設時の借入金も返しきれないうちに15年で廃園となります(この間2年間は休園ですので実質使用は13年余り)。充実した教育環境で学ぶことは大事ですが、1億2500万円かけて新築して、まだ2000万円借り入れが払いきれていないのに、わずか13年で不要になるなんて、民間なら考えられない話です。建設時のコンセプトはいったいどのような将来像を持っていたのでしょうか。
2年保育では父母のニーズにこたえられないことは当時からわかっていたですから、何の手立ても打たないで応募がゼロになって、廃園になるのをひたすら待ち続けたとしか思えません。
三郷地区は0歳から5歳までの子どもが5年間で23%減っている事を、園児の減った理由にしています。たしかに同地区は幼児教育保育施設が6園もあり充実している地域です。「市立幼稚園の役割は終わったので閉園します」というのならそれも理由として筋が通りますが、「市立幼稚園は外国籍の児童や、発達に心配のある児童の受け皿としての役割がある」と言いながら「入園希望者がゼロになったので閉園します」では筋が通りません。
3歳児から受け入れている残りの市立幼稚園も、園児が減り続けています。廃園にすれば経費の大きな削減になります。同じような道をたどるのでしょうか。
三郷地区の幼児保育教育施設の園児数の変化
|
2020年 |
2025年 |
三郷幼稚園 |
9 |
0 |
三郷こども園 |
291 |
287 |
慈教幼稚園 |
100 |
65 |
西園こども園 |
130 |
133 |
あすか幼稚舎 |
165 |
167 |
キッツアカデミー |
45 |
40 |
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