10年間の計画を決める総合計画の策定が進められています。10年の基本構想があって、5年ごと前期と後期の基本計画がつくられます。

 これまでは議会代表10人が審議委員に入っていましたが、議会で審議するのだからと今回は議員を委員に委嘱せずはせず今議会に基本構想が上程されました。

基本構想は■ミッション(使命、存在意義) ■ビジョン(あるべき姿、未来像) ■バリュー(行動指針、価値観)の3つの柱に分かれています。

経営学で会社の方針を立てるときの手法ですが、カタカナ語を多用する人は、頭がよさそうに見せるためという人もいます。どこのコンサルが作ったのか、一般市民にはなじみの薄いカタカナ語が並んでいます。

 政策のゴールとして「子育て・教育のゴール」では

「未来の担い手が育ち、すべての人が成長し続けられるまち。それぞれの家庭や親のライフスタイルに対応した出産及び子育て支援を充実し、子どもを安心して産み育てることができる環境を整備します。また、より良い未来を創り出す次代を担う人材を育むため、知識の取得、人を思いやる健全な成長、たくましく生きる体をつくる学びを実践します。そして誰もがいつでも学ぶことができ、学びの楽しさを・・・」と具体的でない美辞麗句が並び、「健康・福祉」「産業・観光・文化政策」などと7つの分野にわたって同様にきれいな言葉が並べてあります。日本中どこでも通用する目標で、果たして伊勢崎独自の総合計画と言えるものか疑問です。そして肝心なのはこれをどう実行するのかと言うことになります。

 学校に先生の数がたりない、年々不登校の子供が増えているなど解決が迫られている課題は山積みです。「子どもを安心して生み育てることができる環境を整備します」という目標とは裏腹に、高校世代の医療費の無料化は県下で最後の実施、周辺自治体でやっている学校給食無料化も、やっと来年度から中学生だけと具体化になると中身が伴っていません。