1989年国連総会で「子どもの権利条約」が採択されますが、日本の批准は158番目(1994年)で世界でも遅い国になっています。この条約には「子どもへの差別禁止」「最善の利益」「生存と発達の権利」「子供が意見を表明し尊重される権利」の4つの基準があります。生まれながらに子どもは大人と対等平等に一人の人間としての権利結びつき信頼を持っていると同時に成長の過程にあって保護や配慮が必要な子どもならではの権利があることを定めました。

 日本政府に対して国連子どもの権利委員会は「過度に競争的な教育システムが子どもの発達筒の障害」をもたらしているとの勧告を出しています。

 児童虐待の通報は急増、いじめ、不登校の深化など子どもの生きづらさが浮き彫りになっています。

 子どもの権利に関して4点について質問しました。

  校則や制服などの見直しの際子供の意見表明の仕組みはどうなって

いるか?

答弁 学校生活上の課題についてアンケートの実施や生徒会活動で校則の見直しにつなげている学校もある。靴や靴下の色の規定見直しだけでなく、衣替えの時期の指定を無くし主体的に判断できるようにしたり、髪型や制服についてジェンダーの視点から子供たちの意見を反映して見直して例もある。学校生活上の課題を自分事としてとらえ自分たちで解決する取り組みは、達成感や自己肯定感を高めており、教職員の生徒指導に対する意識改革にもつながっている。

  いじめの認知件数と、いじめ訴えの対応

答弁 学校でいじめ防止基本方針の

もと学校組織全体で対応している。日常的な観察や定期的な面談、アンケートを実施し、子供たちの表情や心情等些細な変化を見逃さないよう関係教職員で情報共有している。

 いじめを訴えている子供たちの心情を最優先に受け止めながら、客観的事実から組織的に判断しいじめ防止法に定められたいじめの定義に基づいていじめの認知を行っている。

 さすがに教育委員会はいつも教科書に書いてあるような素晴らしい答弁書を作りますが、実際には様々なケースがあり、いじめ認定しないままという訴えもあります。学校によっていじめの対応が異なるようでは困ります。

そして何より教員不足の解消、そうでなくても多忙な先生に、欠員になっている授業の代替えなどとんでもありません。子どもたちとふれあうゆとりがますますなくなります。
いじめ認知件数

年度

小学校

中学校

四ツ葉

2020

87

37

2021

86

53

2022

105

25