昨年末桐生市で明らかになった生活保護行政の問題点、その要因や背景を明らかにし、良くするためにいったい何をなすべきかをテーマに市民集会・シンポジウムが4月5日桐生市内で開かれました。
生活保護問題に取り組む支援団体や、研究者、弁護士などで構成された「桐生市生活保護違憲事件全国調査団」は群馬県と桐生市、第三者委員会に申し入れを行いました。また桐生市内でフードバンクや相談会を行い、当日相談に訪れた三名の方が桐生市に生活保護の申請を行い支援者が同行ました。
午後に行われた市民集会では、市がハローワークで求職活動をすることを条件に保護費を一日当たり千円の分割支給や支給の遅延を行ったことは▽最低限度の生活保障に反する▽一か月以内を限度として前払いすると決めた法にも反すると違憲性を指摘しました。
桐生市が2011年をピークに保護世帯や保護費を削減し続け、半減させていたことを問題視。申請させないようにする「水際作戦」や申請を辞退させる対応をしていた事など批判しました。
全国調査団は『生活保護なめんな』などと書かれたジャンパーを着用して業務を行っていた小田原市が、どこに問題があったか明らかにすることで、利用者の視点に立って大きく改善された。桐生市でも実態を明らかにしどこに問題かあったか調査することで利用者の立場に立った行政に変わることができると訴えました。
この桐生市の問題は反貧困ネットワークぐんまの代表で、伊勢崎市内で司法書士事務所を開業していた仲道宗弘さんが桐生市の相談者の支援をする中で明らかになった問題です、こうした取り組みのさなかその仲道さんが3月20日58歳で急逝されたことは、本当に残念なことです。心よりご冥福をお祈りします。