旧5市の状況 

多子世帯の子育てを支援するため、学校給食費の無料化に取り組んでいる市町村が増えています。無料化と言ってもそれぞれ中身が違いますので、下表に旧5市の制度を紹介します。

伊勢崎市

同時に小・中学校へ通う3子以後

必要

翌年度初め還付

世帯所得600万以下

前橋市

同時に小・中学校に通う3子以降

市立なら不要

ゼロ請求で納付の必要なし

 

太田市

20歳未満の子どもの第3子以後は無料、2子は半額

必要

納入の必要なし

 

桐生市

3人以上の子供を健康保険の扶養にしている3子以降

必要

年度末に還付だったが今は納付の必要なし

 

高崎市

取り組んでいない

 

 

 


貧弱な伊勢崎の制度

 一つずつ見ていきますと第3子の定義が、伊勢崎と前橋は同時に3人が小・中学生と対象が狭く、桐生・太田は高校生や大学生も3子に含む定義で対象数が大きく増えます。

申請が必要なのが伊勢崎市含む3市で、前橋は必要ありません。伊勢崎市では実施初の昨年度400人ほどいる対象のうち、223人しか申請がありませんでした。希望しなかったと言えばそれまでですが、対象がわかっているのですから、申請は不要とするなり、対象に個別に呼びかけることも必要ですが対応がなかったようです。

 一年分まとめて助成は伊勢崎だけです。他の市は納付せずに済みます。年度末に還付していた桐生市も、昨年から納付せずに済むように変更しました。給食費は小学生で月3800円です。全額支払ってからまとめて還付するのでなく、支払いがなければ毎月の家計のやり繰りがたすかります。事務量もこちらの方が少なくて済むのではないでしょうか。

 所得制限があるのは伊勢崎市だけで、祖父母も含む世帯所得を合算し600万以下が対象という所得制限が付いています。

一つぐらい「伊勢崎市はこの点配慮している」というものがあっても良いと思いますが、他市がやっているので仕方なくという内容が透けて見えます。

 ちなみに実施していない高崎市は、自校方式で各校に調理場があり市の費用も多額です。地元の農家から野菜を仕入れ、調理員も多く手作り給食で評判です、全国から視察者が来ています。